「パーソナルショッパー」というキャリア

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タイトルとイメージ写真の女性に惹かれて、
「パーソナルショッパー」という映画を見ました!

シルバーのキラキラドレスにブラックのブーツを
合わせようとしてうつむく女性のしぐさがとてもセクシーで。

かといってグラマーでお色気ムンムンというのでなく華奢で可憐。
クールな表情が印象的な写真だったの。

キャリアカウンセラーとしては、主人公のモウリーンの仕事であり
映画のタイトルにもなっているパーソナルショッパーに興味津々。

そして、心理カウンセラーとしては、我儘なクライエントに振り回されながら
ストレスを溜め込み、スマホへの訪問者に振り回されていく
孤独な女性心理に引き込まれていきました。

モウリーンには霊媒師という天から授けられた
もう一つの“キャリア”もあって・・・

レイトショーだったので23:30終了。
深夜にふさわしいホラー映画としても見応えありました~

監督は今注目のオリヴィエ・アサイヤス監督。
ジュリエット・ビノシュが主役を演じた「アクトレス」の監督です。

監督が描きたかったのは、公式ホームページでは
「今の自分よりも恵まれた別人になってみたいという欲望」らしいのだけれど・・

私は「ねばならない思考」に縛られた女性が
そのグルグル思考の中で孤独にもがき、錯乱していく状況。
人間をその恐ろしい渦の中に放り込むものとは?
ではないのかしら・・・と思いました。

ちょっとあらすじをご紹介。

クールビューティー、モウリーンは仲の良かった兄を亡くし、
「もし、どらかが先に亡くなったら、あの世からサインを送る」という生前の約束を
確認すべく、兄のサインを求め続けます。

モウリーンのお兄さんも霊媒師だったみたい。

兄が暮らした大きな屋敷で一人、孤独に「サインを送って・・」と懇願する姿は
やや神経症的です。兄への執着、魂の存在を確認した思い、霊媒師としての
自分の能力を確かめたい思い・・いろいろ入り混じっているようでした。

その一方で、我儘なモデル、キーラのパーソナルショッパーとして
ブランドもののファッションを集め続ける日々を送っています。

パリやイギリスのブランドショップを駆け巡って手にする
ドレスやアクセサリーは映画の見所でもあります。

キーラの家でキーラの愛人から、「ヴォーグに口聞きをしてやろうか?」
と言われたり、ブランドショップでは「君が着てみたら・・」と言われるシーンがあります。

モウリーン自身美人で魅力的。
だけど・・・仕事は裏方。きらびやかな舞台を陰で支える職業なのです。
キーラの我儘にふりまわされながらギャラの交渉をするシーン。
モウリーンのストレスがひしひしと伝わってきます。

仕事はとても過酷。限られた時間にパリとロンドンを往復し
とっておきのファッションを探す・・
華やかなのはドレスたちばかりで
モウリーン自身はストレスフルなんだろうなぁ・・と感じました。

仕事のストレスと兄との約束を求める気持ちが最高潮に達した時
モウリーンに悪の手が伸びてきます。

スマホに発信者不明のメッセージが届くのです。
正常ならスルーするべきメッセージに真剣に応えていくモウリーン。
「はまってる」感じです。

ストレスと孤独が、この刺激を真剣に受け止めていってしまい・・・

キーラが殺される事態に巻き込まれていきます。
一瞬犯人にされそうになるモウリーン。
彼女の危機を救ったのは・・・
私は映画を見ながら、それがモウリーンが待ち焦がれていた
兄のしわざではないかと思いました。

犯人の汚名からは逃れたものの
モウリーンの孤独とストレスは増していきます。

そんな中、サインなのか、不思議な現象が身の回りに起こり・・・

映画はここでジ・エンドに。

果たして、彼女の心はどうなっていくのでしょう?

働く女性の心理として
親友のような大切な兄を亡くした家族の心理として

どうすれば彼女が救われるのか?
複雑なストーリー展開の中で考えさせられます。

霊媒師特有のものか・・
モウリーンはやや神経症的です。

さて、キャリアカウンセラーとしては
「パーソナルショッパー」は「スタイリスト」とどこが違うんだろう?
これがチェックポイントになりました。

パーソナルショッパーは個人客のための買い物代行。
現地に足を運ぶ時間のない顧客のために代わりにお買い物をする。
さらには、顧客の好みを聞き、コーディネートしてあげる仕事です。
「自分に似合う服がわからない」「自分で選べない」という方もいますから・・。

これに対してスタイリストは、舞台や撮影のために
出演者に求められるものを借りたり、買ったりして揃える仕事。
費用は個人でなく、主宰者持ち。
そこからスタイリストにギャランティか支払われる仕組みです。

日本では馴染みのないパーソナルショッパーという職業ですが
欧米では一般的のようです。

特に資格があるわけではなし。
顧客がつけば成立する、ある種クリエイティブな職業です。

求められる資質は?
顧客に振り回されない、しっかりとした自分軸を持っていること。
ではないでしょうか?

これはパーソナルショッパーに限ったことではないのですが
一対一で進める仕事は特に必要な素質です。

映画「パーソナルショッパー」では、揺れるモウリーンの姿が
スクリーンに映し出され続けました。

その揺れがサイコミステリーの軸に。
孤独に打ち勝つ力。柔軟な心。
人生に必要なことを考えさせられた次第です。

今とってもおススメの映画ですよ。

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